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2020年1月23日セントーサ島シロソビーチにオープンした、シンガポール初の常設型インタラクティブランドアート「マジカルショア/Magical Shores」を企画立案、開発から実施まで担当いたしました。パートナーとして設計を担当したのは、東京とシンガポールに拠点を置く照明デザイン会社、株式会社ライティングプランナーズアソシエーツ(LPA)です。
「マジカルショア」は、シンガポール セントーサ島のシロソビーチを400mにわたって鮮やかな光や霧で演出し、AIが環境データをリアルタイムに解析、セントーサ島の二つの孤島に命を吹き込みます。
また、光と音の調和が自然本来の美しさを際立たせ、砂浜の上でのライトインタラクションなど、来場者が実際に体験できるイマーシブ(没入)空間も楽しめます。
【クリエイティブAI】
ビーチで楽しむ来場者の状態を判断するAIを独自開発。ビーチに設置されたセンサーの時系列センシングデータから特徴量を抽出し、ゆったりと楽しんでいる、活発に遊んでいる、などのビーチ全体の人々の活動具合をAIが判断します。
シロソビーチ周辺の天候や気温などの環境状態のビッグデータやビーチにおける人々の活動具合により毎日毎時、独自開発したクリエイティブAIにより、演出が変化します。
【インタラクティブエリア】
人間と動きと連動し変化する2つのインタラクティブエリアには、「生命の循環」が描かれます。
世界は銀河の爆発から始まり、躍動するマグマには、やがて激しい雨がふりはじめます。それは大いなる水の流れとなり、 生命を育む海となります。
小さな生命は分裂を繰り返しながら、植物はゆったりと根を張り徐々に成長し続け、海には魚が、山には虫や鳥たちが歌います。
最後には生命は散り、そしてまた再生を繰り返します。
【サウンド】
今回の音楽とサウンドデザインを担当したのは、『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』などの映画音楽をはじめ、CM音楽、執筆、映像など幅広く活動しているアーティスト、高木正勝。緑豊かな里山で暮らす彼が自宅スタジオの窓を開け放ち、鳥や虫、風や雨とのセッションを、「音の日記」のように録音してきたプロジェクト『Marginalia(マージナリア)』からのインスピレーションをもとに、セントーサ島でフィールドレコーディングされた自然音をもとにした新たなサウンドを生み出しました。
もう一人のコンポーザーは、札幌を拠点に世界的な評価を得ている音楽家、Kuniyuki Takahashi 。同じくセントーサ島で録音された自然音を用いて環境と共鳴した深みのあるサウンドを制作。豪華な2名のコンポーザーの共演により、今回のインスタレーションに命を吹き込むようなサウンドトラックとして仕上がっています。音楽プロデュースは、様々なタイプのオーディオ・ビジュアルコンテンツの制作で知られるクリエイティブスタジオ、JKD Collective によるものです。
【概要】
「マジカルショア」は、島のナイトシーンを盛り上げるために、地元の人、観光客問わず、一日の終わりに誰もが立ち寄れる場所として、セントーサ・デベロップメント・コーポレーション(SDC)が立ち上げた最新のナイトアトラクションで、午後7時30分から午後10時30分まで、年中開催しています。セントーサに新たな風を吹き込み、一度来た人がまた訪れたくなる、そんな島の活性化を目的としています。
- Client
- Sentosa Development Corporation
- Agency/Production
- 1→10, Inc.
- Lighting Planning Associates
- Hexogon Solution
- Role
- Creative Direction
- Art Direction
- Planning
- Art Installation
- Movie
- Sound